墨染の(読み)すみぞめの

精選版 日本国語大辞典 「墨染の」の意味・読み・例文・類語

すみぞめ‐の【墨染の】

① 墨染めの色が暗いという感じから、「夕べ」「たそがれ時」「おぼつかなし」などにかかる。
古今(905‐914)雑体・一〇〇一「いろにいでば 人しりぬべみ すみぞめの ゆふべになれば ひとりゐて あはれあはれと なげきあまり〈よみ人しらず〉」
② 墨染めの色が暗いの「くら」という音から、「くらま山」「くらぶの山」にかかる。
※後撰(951‐953頃)恋四・八三二「すみぞめのくらまの山にいる人はたとるたとるも帰りきななん〈中興女〉」

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