…小幡景憲は《甲陽軍鑑》を聖典として〈甲州流(武田流)〉を創始し,軍学を体系化した。その弟子北条氏長は中世的軍配を迷信として破棄し,軍法を合理的に大成して〈北条流〉を創始する一方,《士鑑用法》(1646)を著して軍学を武士の修養法とし,泰平における武士の存在価値を求めた。北条流において軍学の体系は完成したが,西洋のように政治学としての位置づけはなく,個人の道徳としての精神主義を濃くしていったのである。…
※「士鑑用法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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