門下(読み)もんか

精選版 日本国語大辞典 「門下」の意味・読み・例文・類語

もん‐か【門下】

〘名〙
① 門の下。邸内。また、人のもとに近く伺候すること。また、食客。門客。
※本朝麗藻(1010か)下・奉和藤原才子登天台山之什〈源為憲〉「珍重君辞名利境、空王門下立遑々」
御湯殿上日記‐文明一八年(1486)九月二八日「もんかの人よりおり三かう、御たる三かまいる」 〔戦国策‐斉策〕
② ある宗教の師の弟子となり、教えをうけること。また、その人。門人門弟
※正法眼蔵(1231‐53)弁道話「いまこの仏祖正伝の門下には、〈略〉仏法を住持せしむ」
③ ある学問技芸の先生の弟子となり、教えを受けること。また、その人。門下生。門弟。
※浮世草子・日本永代蔵(1688)二「連誹は西山宗因の門下(モンカ)と成」 〔後漢書‐承宮伝〕
門跡(一)②を敬っていう語。書札礼で宛所の下に敬意を表するためにつける脇付(わきづけ)などに用いられた。
※名語記(1275)五「人のもとへ消息のうはがきに、うやまうには、かならず下をかけり。他人を申も同じ。殿下、禅下、貴下幕下、門下これてい也」

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デジタル大辞泉 「門下」の意味・読み・例文・類語

もん‐か【門下】

師の門に入り、教えを受けること。また、その人。門人。門弟。「門下る」
門の下。また、人のもとに近く伺候すること。転じて、食客。
「―の人より折三かう」〈御湯殿上日記
[類語]教え子弟子門弟門人門下生高弟愛弟子生徒

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普及版 字通 「門下」の読み・字形・画数・意味

【門下】もんか

食客・弟子など。〔戦国策、斉四〕齊人に馮(ふうけん)といふり。乏にして自ら存(い)きること能はず。人をして孟嘗君に屬(しよく)せしめ、門下に寄せんことを願ふ。

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