大唐郷(読み)もろこしごう

日本歴史地名大系 「大唐郷」の解説

大唐郷
もろこしごう

和名抄」所載の郷。「日本書紀」斉明天皇六年(六六〇)一〇月条に「百済の佐平鬼室福信、佐平貴智等を遣し来たりて唐の俘一百余人を献る。今美濃国の不破・片県、二郡の唐人等なり」とみえるが、この時の唐人らの居住地をさすものと思われる。また「今昔物語集」巻二七(美濃国紀遠助、値女霊遂死語)にみえる「唐ノ郷」も当郷のことであろう。郷域について「大日本地名辞書」は不詳としながらも、現岐阜市城田寺きだいじ鷺山さぎやまあたりに考えている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android