大淵(読み)おおぶち

日本歴史地名大系 「大淵」の解説

大淵
おおぶち

笠原かさはら庄内地名。現在の大渕おおぶち・西大渕一帯に比定される。永禄四年(一五六一)八月二日の今川氏真判物(海老江文書)によると、海老江菊千代に安堵された遠江所々新田に「一所 大淵」がみえ、湊を掘ることによって海近くで水損であった田地を開発し、その得分の一部や舟にかかわる権益を得ており、当地が海に面していたことを反映している。天正二年(一五七四)八月二六日、小笠原信興は「笠原庄大淵西方宝珠寺」の所領など寺務職を琴峰受泉に安堵しており(「小笠原信興判物」正林寺文書)、大淵は東西に分れていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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