女牢(読み)おんなろう

精選版 日本国語大辞典 「女牢」の意味・読み・例文・類語

おんな‐ろうをんなラウ【女牢】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代女囚を収容した獄舎。俗に女部屋という。江戸小伝馬町牢屋では、西口揚屋があてられ、入牢者の多いときには東口の揚屋(遠島部屋)も用いられた。
    1. [初出の実例]「弐百人余り之入牢之時は、女牢に入り切らず」(出典:牢獄秘録(17C中)女牢入牢之事)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の女牢の言及

【揚屋】より

…いずれも雑居拘禁であるが,揚座敷に比べると揚屋は食事をはじめとする処遇,牢名主の支配など,実情は庶民の牢とそれほど差異はない。5部屋あったが,1部屋は女牢(おんなろう)と称して身分を問わず女性だけを収容し,また1部屋は遠島者を出船の前日集めておく遠島部屋に用いられた。幕府の地方の牢,藩の牢なども,武士を庶民と区別して収容した。…

【牢屋】より

…獄舎には旗本(ただし500石以上は大名等に預ける)や格式の高い神官・僧侶を収監する揚座敷(あがりざしき),御家人・藩士・神官・僧侶等を入れる揚屋(あがりや),庶民を収容する狭義の牢,すなわち大牢(たいろう),二間牢(にけんろう),百姓牢の区別があった。女性は全部揚屋の一つに集め,これを女牢と称した。また無宿と無宿でない者とは分離して収容された。…

※「女牢」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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