実矧(読み)さねはぎ

精選版 日本国語大辞典 「実矧」の意味・読み・例文・類語

さね‐はぎ【実矧】

〘名〙 板のはぎ合わせ方の一つ一方の板の側面に溝を彫り、他方の板の側面に突起をつくって、はぎ合わすもの。板が乾燥して収縮し、すき間ができるのを防ぐ。床(ゆか)板などに用いる。さねつぎ。〔日本建築辞彙(1906)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の実矧の言及

【指物】より

…矧手は主として所要の幅をうるための板材のはぎ合せ法で,芋付(いもつけ)(胴付矧(どうづけはぎ))と斜付(ななめつけ)は,ともに補強のために太枘(だぼ)あるいは空木(うつぎ),竹釘を挿入し,千切(ちぎり)を嵌入することもある。さらに2枚の板を上下半分ずつ相欠きとし,接合膠着する相欠(あいがき)(合決矧(あいじやくりはぎ),違矧),雇実矧(やといざねはぎ),実矧(さねはぎ)(本核(ほんざね)),薬研矧(やげんはぎ)などがある。端喰はこうしてはぎ合わせた板の離脱,反張を防ぎ,また木口(こぐち)を隠すため両木口へ桟をはめる工作で,棒端喰,留端喰,端燕(はしつばめ)などがある。…

※「実矧」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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