寂し(読み)サブシ

デジタル大辞泉 「寂し」の意味・読み・例文・類語

さぶ・し【寂し/×淋し】

[形シク]《動詞「さ(荒)ぶ」の形容詞化で、「さびし(さびしい)」の古形本来あるはずのものが欠けていて、気持ちが満たされない。心楽しくない。さびしい。
「桜花今そ盛りと人は言へど我は―・しも君としあらねば」〈・四〇七四〉

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精選版 日本国語大辞典 「寂し」の意味・読み・例文・類語

さぶし【寂・淋】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙 本来あるべき状態になく、また、本来備わっているはずのものが欠けていて、気持が満たされない。さびしい。
    1. [初出の実例]「歳時積り往くまにまに、佐夫之岐(サブシキ)事のみし、彌(いよよ)(まさ)るべきかも」(出典:続日本紀‐宝亀二年(771)二月二二日・宣命)

寂しの補助注記

平安以後は「さびし」の形で用いられる。

寂しの派生語

さぶし‐さ
  1. 〘 名詞 〙

さびし【寂・淋】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙さびしい(寂)

さみし【寂・淋】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙さみしい(寂)

さむし【寂・淋】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙さむしい(寂)

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