最新 地学事典 「富士川層群」の解説
ふじかわそうぐん
富士川層群
Fujikawa Group
南部フォッサマグナの富士川流域に広く分布する海成上部中新統で,下位から,しもべ層・身延層・飯富層からなる。従来の研究では,最上部に曙礫層が含まれていたが,柴正博ほか(2013)により,曙礫層は曙層群として上位の層群とされた。多くの逆断層によって切られ,著しく変形。砂岩泥岩互層・礫岩・安山岩溶岩および同質火山砕屑岩類からなる。下位の西八代層群と整合,一部不整合。層厚6,000m以上。富士川谷北部の本層群から浮遊性有孔虫化石が産出し,N14~17に相当。身延層からAmussiopecten akiyamae,飯富層下部からMegacardita oyamai,飯富層上部からAmussiopecten iitomiensisとMegacardita oyamaiなどが産する。主に,後期中新世の関東山地の隆起に伴う海底扇状地堆積物と,海底火山活動による堆積物やデブライトであり,島弧─島弧衝突帯のトラフ充塡堆積物とされる。
執筆者:天野 一男・三梨 昻・柴 正博
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

