整合(読み)せいごう

日本大百科全書(ニッポニカ)「整合」の解説

整合
せいごう

ある地層の上に別の地層が、大きな時間間隙(かんげき)なしに引き続いて堆積(たいせき)した状態をいう。この場合、下位の地層と上位の地層とは層理面が平行であることが多く、上位の地層が堆積する前に下位の地層が傾斜・褶曲(しゅうきょく)したり、侵食を受けたりすることはない。しかし、斜交層理のように、上下の地層が斜交していても整合と扱われる場合もある。また、普通に整合とよばれる場合でも、どの層準も一定の速度で堆積するわけではなく、急激に堆積したあと長い期間無堆積であることがある。たとえば混濁流堆積物の場合は、混濁流によってもたらされた砕屑(さいせつ)物が短期間に堆積し、次の混濁流が生じるまで長期間無堆積の状態が続く。

 整合一連の地層でも、一部に短い無堆積の期間や、軽微な侵食がみられることがある。このような堆積間隙はダイアステムとよばれ、不整合には含まれない。

[村田明広]

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精選版 日本国語大辞典「整合」の解説

せい‐ごう ‥ガフ【整合】

〘名〙
① きちんと合うこと。また、あわせること。一致すること。〔哲学字彙(1881)〕
② あい重なる二つの地層の間に、いちじるしい堆積(たいせき)の間隙のない状態。激しい地殻変動や、長期間にわたる陸化がなかったことを示す。上下の地層は互いに平行。〔英和和英地学字彙(1914)〕
③ 一つの系から他の系にエネルギーを伝達する場合、損失が最小になり、出力が最大になるように調整のとれている状態。マッチング。
④ 社会集団の行為や観念が、秩序正しく結合された方法で働くように組織化すること。また、その過程。

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岩石学辞典「整合」の解説

整合

地層の場合には二つの地層の間に浸食の間隙がなく,引き続いて堆積が行われたと見られる場合に,この二つの地層は整合であるという.地層の連続的な順序で,それぞれの面が互いに平行なこと.地質構造の場合に二つの隣合った地層の走行傾斜が等しいときに,二つの地層は構造上整合の関係にあるという[木村ほか : 1973].conformableも同義.アコーダンス(accordance)[Hein : 1908].

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デジタル大辞泉「整合」の解説

せい‐ごう〔‐ガフ〕【整合】

[名](スル)
ずれや矛盾がなく、前後・上下などがそろうこと。また、そろえること。「論理が整合する」
上下に重なる地層が、時間的にほぼ連続して堆積(たいせき)していること。
電気回路で、相互のインピーダンスを合わせ、効果を最大とすること。

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百科事典マイペディア「整合」の解説

整合【せいごう】

上下に重なる地層の間の関係を示す地質学上の用語で,両者の間に堆積作用の大きな中絶がなく,時間的な連続性が保たれている場合をいう。堆積の中絶があって,その間に浸食作用地殻変動の影響がはさまる場合は不整合という。

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世界大百科事典内の整合の言及

【不整合】より

…ここでは次の三つの点から説明する。(1)時間的にみると,不整合は記録のない空白時である。つまり上下に重なりあう地層の間に,堆積の中絶があり,そこに地質学的に認められるなんらかの時間間隙が認められる場合である。…

※「整合」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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