対馬仏像の返還問題

共同通信ニュース用語解説 「対馬仏像の返還問題」の解説

対馬仏像の返還問題

長崎県対馬市の観音寺かんのんじから県指定有形文化財「観世音菩薩坐像かんぜおんぼさつざぞう」が2012年に盗まれ、韓国で発見された。窃盗犯は刑事罰を受けたが、同国中部の浮石寺プソクサが14世紀に同寺で作られ倭寇わこうに略奪されたと主張した。韓国文化財庁は調査で「断定は困難」としたが、大田テジョン地裁は17年、仏像の損傷などから正常な形で日本に渡ったとみるのは困難だとし、浮石寺の所有と「十分に推定できる」として同寺への引き渡しを命令。今年2月の二審判決は一転して観音寺の所有権を認め、返還は韓国政府が国際規範を考慮し検討すべきだとした。日本政府は早期返還を求めている。(ソウル共同)

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