小黒(読み)こぐろい

精選版 日本国語大辞典 「小黒」の意味・読み・例文・類語

こ‐ぐろ・い【小黒】

〘形口〙 こぐろ・し 〘形ク〙 (「こくろい」とも。「こ」は接頭語) すこし黒い。ちょっと黒ずんでいる。さぐろし。〔日葡辞書(1603‐04)〕
花間鶯(1887‐88)〈末広鉄腸〉中「色の小黒(コクロ)き少年なるが」

お‐ぐろ を‥【小黒】

〘名〙 (「お」は接頭語) 色の黒いこと。また、そのような人。
万葉(8C後)一六・三八四四「ぬばたまの斐太(ひだ)の大黒見るごとに巨勢の小黒(をぐろ)し思ほゆるかも」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の小黒の言及

【大黒柱】より

…家のなかで大黒柱1本だけを特に太くするのは江戸時代中期以降の農家や町家に多く見られ,より古い時期には,太い梁の両端を支えるための太い柱が土間の周囲などに何本も使われた。これらを,小黒,えびす柱,荒神柱,よめご柱などと呼ぶ地方がある。大黒柱だけを特に太くするのは,囲炉裏のある居間の周囲の鴨居(かもい)に太い差(さし)鴨居を使うようになり,差鴨居を支える必要から起こったのであるが,太い大黒柱や差鴨居が家格や富を象徴したことが,その傾向をいっそう助長した。…

※「小黒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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