尿道腫瘍(読み)にょうどうしゅよう

六訂版 家庭医学大全科 「尿道腫瘍」の解説

尿道腫瘍
にょうどうしゅよう
Urethral tumor
(腎臓と尿路の病気)

 尿道腫瘍はまれな疾患で、男女ともに尿路性器腫瘍(にょうろせいきしゅよう)なかで最も発生頻度が低いものです。また、尿路系腫瘍のなかで唯一男性よりも女性に多い疾患です。尿道の仕組みは男女で大きく違うため、分けて解説します。

宮北 英司


出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

内科学 第10版 「尿道腫瘍」の解説

尿道腫瘍(腎・尿路腫瘍)

(4)尿道腫瘍(urethral tumor)
 原発性尿道癌は泌尿器科領域で唯一女性に多い癌である.ヒトパピローマウイルス関与が注目されている.扁平上皮癌が約60%を占める.尿道カルンケルとの鑑別が必要である.血尿,排尿症状により発見されることが多い.非浸潤癌であれば内視鏡的腫瘍切除で可能なこともあるが,浸潤癌の場合,尿道摘除+尿路変更が必要になることが多い.希少癌であり転移症例に対する標準的な化学療法は確立していない.[山口雷藏・堀江重郎]

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