最新 地学事典 「差別的アナテクシス」の解説
さべつてきアナテクシス
差別的アナテクシス
differential anatexis
岩石の溶けやすい成分だけが選択的に溶け出す部分溶融のこと。P.E.Eskola(1933)命名。溶融は,一定の温度で進行するのではなく,かなりの温度範囲で溶けやすいものから先に溶ける。グラニュライト相や輝石ホルンフェルス相のように高温の変成作用に至る過程で,差別的アナテクシスが起こる可能性がある。このような過程は,含水鉱物の段階的な分解溶融による溶融の進行とも考えられる。スコットランド南部パース西方の,Comrie地域の異常な化学組成の変成岩は差別的アナテクシスでできたという考えがある。
執筆者:端山 好和・大和田 正明
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

