引外(読み)ひきはずす

精選版 日本国語大辞典 「引外」の意味・読み・例文・類語

ひき‐はず・す ‥はづす【引外】

〘他サ五(四)〙
① 引っぱってはずす。また、はずす。
古本説話集(1130頃か)六四「この刀をとらんとすれど、強くたちにければ、えぬかぬほどに、ひきはづして」
② 身をひいて避ける。そらす。
※夜の寝覚(1045‐68頃)五「年月をへて思ひわたらん人をたまさかに行きあひて、ひきはづされたらんばかり、あかずわびしく」

ひっ‐ぱず・す ‥ぱづす【引外】

〘他サ五(四)〙 (「ひきはずす(引外)」の変化した語)
① ひっぱってはずす。また、はずす。
雑兵物語(1683頃)上「その時はあをりをひっはつして、弐人は敷物にしべいぞ」
② 身をひいて避ける。そらす。また、姿をくらます。
狂言記仏師(1660)「よひじぶんには、ひっぱずそうず」

ひっ‐ぱずし ‥ぱづし【引外】

〘名〙 相手言動をわざととりちがえるふるまい。
※歌舞伎・百千鳥鳴門白浪(1797)五「いつにない今宵機嫌、あじいな詞のひっぱづし」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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