弗素法(読み)ふっそほう

最新 地学事典 「弗素法」の解説

ふっそほう
弗素法

fluorine dating

化石骨の年代測定法の一種。生の骨はほとんどFを含まないが,土中に長期間埋存した化石骨では,骨を構成するhy-droxyapatiteのOHイオンが周囲地下水中のFイオンと置換してfluorapatiteに変化し,Fの含有量が増加する。この原理を基に,化石骨のF含有量を測定して,古さを判定しようという試みが19世紀から行われた。しかし,F含有量の増加は,地下水中のFイオンの量や温度などで左右され,その量から直ちに古さは判定できないことがわかった。その後,1940年代の終りにK.P.Oakleyが,同じ地層の化石骨のF含有量はほぼ同じであるという前提のもとに,問題のある化石人骨とそれが埋存していた可能性のある地層の獣骨のF含有量を比較して,問題の化石人骨がどの地層から産出したかを判定した。この方法によって,かつて更新世中期のHomo sapiensといわれたGalley Hillの頭骨は失格してピルトダウン(Pilt-down)人の偽作が露見し,他方,Swanscombeの頭骨はpre-sapiensの資格を保証された。F定量の簡便法として,F含有量の増加に伴うapatiteの結晶格子定数の変化を化石骨のX線回折像から測定することができる。

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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