往復式真空ポンプ(読み)おうふくしきしんくうポンプ(その他表記)reciprocating vacuum pump

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「往復式真空ポンプ」の意味・わかりやすい解説

往復式真空ポンプ
おうふくしきしんくうポンプ
reciprocating vacuum pump

主要構造は往復圧縮機と同じであるが,低真空型 (1段で1~3kPa) のものでは自動弁型 (自由弁型) ,高真空型 (1段で 300~500Pa) のものでは他動弁型 (滑り弁型) にしている。自動弁型では,吸込み弁,吐出し弁とも板弁を使用しているのに対し,他動弁型ではシリンダ側面にピストンとある一定位相差をもって往復摺動する滑り弁をもつ。シリンダならびに弁室の冷却は水ジャケットに冷却水を流すものが多い。到達圧力を下げるため直列2段としたものもある。

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世界大百科事典(旧版)内の往復式真空ポンプの言及

【真空ポンプ】より

…また,補助ポンプの作用を補強するためのブースターポンプとして二葉ポンプ,油・水銀エゼクターなどが用いられる。
[機械式真空ポンプ]
 (1)往復式真空ポンプ 容積形のポンプで,主要部は,シリンダー,ピストンおよびシリンダー端面または側面に取りつけられた吸込弁,吐出弁から構成され,構造は往復式圧縮機と同じであるが,前述のような理由でそれに比べ大型となる。シリンダー径とピストン行程の比は1.5~3.0程度にとられるが,シリンダーとピストン端面で囲まれた容積が最小となるすきま容積をできる限り小さくすることが必要である。…

※「往復式真空ポンプ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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