御年神(読み)みとしのかみ

朝日日本歴史人物事典の解説

御年神

実り,収穫の神。「とし」は,本来「穀物の実り」を味したが,収穫には1年を要するところからのちに「年」の意を生じるようになった語。よって神名は,穀物の豊作をもたらす神の意。『古事記』では,やはり実りの神である大年神が香用比売に生ませた子とする。『古語拾遺』では御歳神と書かれ,神祇官白猪,白馬,白鶏を供えて御歳神を祭るようになった由来を語る話がみえ,この神が朝廷で祭られる重要な穀物神だったことがわかる。また,『延喜式』の祝詞「祈年祭」の冒頭近くに御年神に豊作を祈ることばが出ており,そこに「御年の皇神等の前に……」という表現が使われているので,御年神と称される複数の神があったかと思われる。なお,名称からすれば,この神の親である大年神は実り全体を,この御年神は特定の収穫物を司る神だったとも考えられる。

(佐佐木隆)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

みとし‐の‐かみ【御年神】

〘名〙 穀物およびその収穫をつかさどる神。「古事記」では、須佐之男命(すさのおのみこと)の子である大年神(おおとしのかみ)の子で、母は香用比売命。としがみ。

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