心の隈(読み)こころのくま

精選版 日本国語大辞典 「心の隈」の意味・読み・例文・類語

こころ【心】 の 隈(くま)

  1. 人に知られない心の奥底。心のすみずみ。また、人知れず抱いている考え。
    1. [初出の実例]「秋の夜の月の光は清けれどひとのこころのくまは照らさず」(出典:是貞親王歌合(893))
    2. 「さばかり心のくま多かりげなるに、幼き人をまだしきに見せつらんよ」(出典:狭衣物語(1069‐77頃か)三)

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