忍出(読み)しのびいず

精選版 日本国語大辞典 「忍出」の意味・読み・例文・類語

しのび‐い・ず ‥いづ【忍出】

〘自ダ下二〙
他人に知られないように、ひそかに外出する。こっそりとぬけだす。
有明の別(12C後)一「む月ばかりの雨ふりくらし、さうざうしき夕つかた例のしのひいで給て」
② 奥から表へとひそかに出て来る。
説経節・をくり(御物絵巻)(17C中)四「てるてのひめは、きこしめし、なかのままで、しのひいてさせたまひ」

しのび‐で【忍出】

〘名〙 人に知られないようにそっと外出すること。
※玄武朱雀(1898)〈泉鏡花〉一〇「貴賀文学士は、寝衣(ねまき)で潜出(シノビデ)の胸から上を屋台から見せて」

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