忍界(読み)ニンカイ

デジタル大辞泉 「忍界」の意味・読み・例文・類語

にん‐かい【忍界】

仏語。さまざまな煩悩ぼんのうを耐え忍ばなければならない娑婆しゃば世界のこと。忍土

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「忍界」の意味・読み・例文・類語

にん‐かい【忍界】

  1. 〘 名詞 〙 ( 衆生(しゅじょう)三毒をはじめとする、いろいろな煩悩を忍受する世界の意 ) 仏語。娑婆(しゃば)世界のこと。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の忍界の言及

【娑婆】より

…このように,娑婆はもともと原語の理解や翻訳語が異なっていたため,中国仏教ではさらにさまざまな意味に転化して用いられている。また,もっともひろく〈堪忍〉の意味に用いられ,忍界(にんかい),忍土(にんど)などとも呼ばれ,この世は人間があらゆる悪事や苦しみを耐えしのばねばならない迷いの世界,つまりいとうべき,捨てさるべき世界と考えられた。しかし,一方,悟りの立場から見ればこの迷いの世界はそのまま仏の悟りの世界にほかならないとして,禅宗では〈娑婆即寂光土(しやばそくじやくこうど)〉といい,迷界のほかに仏界なしと主張した。…

※「忍界」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android