日本大百科全書(ニッポニカ) 「愚民政治」の意味・わかりやすい解説 愚民政治ぐみんせいじ 古代ギリシアの史学者ポリビオスの説いた政治循環論の一形態。人類初の政治は君主政治で、人民の安寧を保護していた。その世襲制は専制政治を生み、革命によって有能な少数者の貴族政治が成立する。これが堕落して寡頭金権政治が始まる。これも倒れて自由と平等とを最高とする民主政治が樹立されるが、富者が権力をほしいままにすることによって暴力支配が始まる。これを暴民または愚民政治という。[伊藤 勲] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例