愛郷心(読み)あいきょうしん

精選版 日本国語大辞典 「愛郷心」の意味・読み・例文・類語

あいきょう‐しん アイキャウ‥【愛郷心】

〘名〙 故郷を愛し思慕する心。
※筆まかせ(1884‐92)〈正岡子規〉一「愛郷心、愛国心とは妙なものにて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の愛郷心の言及

【愛国心】より

…また愛国心の現れ方は,なつかしさ,親近感,郷愁のような淡い感情から,対象との強い一体感あるいは熱狂的な献身にいたるまで,幅がある。すなわち愛国心は,本来は愛郷心,郷土愛,あるいは祖国愛であって,地域の固有の生活環境の中で育まれた心性であり,自分の属している生活様式を外から侵害しようとする者が現れた場合,それに対して防御的に対決する〈生活様式への愛〉である。どの時代どの地域にも見られるこの意味の愛国心に対して,19世紀に成立したナショナリズムは,個人の忠誠心を民族国家という抽象的な枠組みに優先的にふりむけることによって成立する政治的な意識と行動である点において区別される。…

【郷土意識】より

…と同時に,他郷の者に対しては競争的心理をともない,優劣意識を形成することが多く,排他的である。優越感に支えられた郷土意識は愛郷心となり,劣等感によるそれは異郷への憧憬となり,棄郷して都市へ流出する場合が多い。また,外国にいる者にとっては国全体が郷土と意識される。…

※「愛郷心」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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