憤ける(読み)ムツケル

デジタル大辞泉 「憤ける」の意味・読み・例文・類語

むつ・ける【憤ける】

[動カ下一][文]むつ・く[カ下二]
機嫌を損ねる。いきどおる。
「我思はずといも―・けたり」〈新撰六帖・五〉
からだが弱る。
「なまぐさき風吹きかよひ、人の身にあたるといなや、―・ける程に草臥くたびれつきて」〈浮・武家義理・一〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「憤ける」の意味・読み・例文・類語

むつ・ける【憤】

  1. 〘 自動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]むつ・く 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙 ( 「むずかる(むつかる)」と同語源 )
  2. むずかる(憤)
    1. [初出の実例]「伝奏定長云、頗逆鱗歟、殿下御返事到来之後、むつけさせ給つつ」(出典:玉葉和歌集‐建久二年(1191)一〇月五日)
  3. 健康を害する。衰弱する。弱る。
    1. [初出の実例]「馬病馬のやうでむつけたことぞ〈略〉馬もやみむつけたぞ」(出典:玉塵抄(1563)二一)

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