手触(読み)てざわり

精選版 日本国語大辞典 「手触」の意味・読み・例文・類語

て‐ざわり‥ざはり【手触】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 手でさわった時の感じ。手にふれる感じ。手あたり。
    1. [初出の実例]「忘れめやき殿に染るたたう紙しなやか成し人の手さはり」(出典:七十一番職人歌合(1500頃か)五二番)
    2. 「寧つめたい皮膚の手ざはりと」(出典:世之助の話(1918)〈芥川龍之介〉中)
  3. 物からうける感じ。印象
    1. [初出の実例]「左の句、伽羅の香ににほへとは、一句もやさしく。手ざはりもむくむく犬の尾もしろき」(出典:俳諧・貝おほひ(1672)六番)
    2. 「いつになく手障りのあらい言葉を使ふ」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例