デジタル大辞泉
「印象」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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いん‐しょう‥シャウ【印象】
- 〘 名詞 〙
- ① ( ━する ) 簡単には忘れられないほど心に強く感じること。また、体験したあと、心に残っている感じ。記憶に残っている対象の姿。
- [初出の実例]「Impression 印象」(出典:哲学字彙(1881))
- ② ( ━する ) (物の面などに)押ししるされた跡。また、何かの像を印すること。
- [初出の実例]「抉出したる造化の秘機を天産物に印象し来れる結果に非ざる無し」(出典:一年有半(1901)〈中江兆民〉附録)
- ③ 美学で、芸術作品など美的対象が人間の精神に与える効果。とくに感官を通じて人間の美意識に訴える効果。
- [初出の実例]「予が象徴詩は情緒の諧楽と感覚の印象とを主とす」(出典:邪宗門(1909)〈北原白秋〉例言)
- ④ ⇒いんぞう(印象)
いん‐ぞう‥ザウ【印象・印像】
- 〘 名詞 〙
- ① 仏語。印影を押したように、形象がはっきり現われること。また、その形。〔大集経‐一五〕
- ② 仏像を印刷すること。また、印刷された仏像。
- [初出の実例]「毎月一万体地蔵印像之新板、同懸二之御目一」(出典:蔭凉軒日録‐永享七年(1435)六月二九日)
- ③ ⇒いんしょう(印象)
印象の補助注記
一説に、かつて中国の人々が、象の存在を知りながら実物を見ないで、ただ脳裏にこれを印したところからいう、とする。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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印象
いんしょう
impression
「印象」が哲学一般における最も重要な概念として取上げられたのは,ヒュームの経験論においてであり,美学においてはフェヒナーの心理学的立場からの美的印象の分析美学においてである。ヒュームにおいては,一切の知覚は印象と観念とに区分され,印象はさらに感覚の印象と反省の印象とに分けられる。前者は未知の諸原因から本源的に生じるのに対し,後者は観念が再び心に現れるとき生じる。フェヒナーにおいては,満足,不満足感を喚起する美的印象の分析を通して6つの原理 (1.美的識閾,2.美的高揚,3.多様の統一的結合,4.無矛盾性,一致性,5.明瞭性,6.美的連想) を設定し,直接的,感覚的原因が美的印象の形式的側面に作用し,間接的,連想的原因が美的印象の内容的側面に作用すると考えた。
印象
いんしょう
impression
義歯作製などの補綴技工に際して,歯や口腔の形を正確に写し取った鋳型をいう。目的,部位により使用される印象材は異なるが,温度差あるいは化学反応によって口腔内で適当な時間内に硬化するモデリング,石膏印象材,アルギン酸塩印象材などがある。この印象に石膏を注入して模型をつくる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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普及版 字通
「印象」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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