打ち着す(読み)うちきす

精選版 日本国語大辞典 「打ち着す」の意味・読み・例文・類語

うち‐き・す【打着】

  1. 〘 他動詞 サ行下二段活用 〙 ( 「うち」は接頭語 )
  2. 身に着けさせる。着せる。ひょいとかぶせる。
    1. [初出の実例]「韓衣(からころも)君に内著(うちきせ)見まくほり恋ひそ暮らしし雨の降る日を」(出典万葉集(8C後)一一・二六八二)
    2. 「御子右衛門督に御袖をうちきせ給ふを」(出典:平家物語(13C前)一一)
  3. ( かぶらせる、受けさせる意から転じて ) うち当てる。たたく。
    1. [初出の実例]「人に情を懸川の宿の、雉の雌(めんどり)ほろりっとをといて打着せてしめて」(出典:狂言歌謡・雉の雌(鷺小舞)(室町末‐近世初))
  4. 敵を圧倒する勢いで攻撃する。
    1. [初出の実例]「ニンジュヲ vchiqixete(ウチキセテ) カカル」(出典:日葡辞書(1603‐04))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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