扶余・夫余(読み)ふよ

精選版 日本国語大辞典 「扶余・夫余」の意味・読み・例文・類語

ふよ【扶余・夫余】

[一] 紀元前一世紀から五世紀まで、中国東北部(旧満州南部)から朝鮮北部にかけて活躍したツングース系部族。また、その建てた国。一世紀から三世紀が全盛期で、松花江流域平野を占め、のち鮮卑の一族慕容(ぼよう)氏に滅ぼされた。高句麗・百済も扶余の出という。
※続日本紀‐神亀五年(728)正月甲寅「復高麗之旧居、有扶余之遺俗
[二] (扶余) 韓国忠清南道扶余郡に所在する、三国時代百済の首都。五三八年(聖明王一六年)都を所夫里(泗沘)に遷し、その名称を「南扶余」と改名したのがその起源。扶蘇山城・平済塔・軍守里廃寺跡など、多くの遺跡がある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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