押取刀(読み)おっとりがたな

精選版 日本国語大辞典 「押取刀」の意味・読み・例文・類語

おっとり‐がたな【押取刀】

  1. 〘 名詞 〙 危急の場合、刀を腰にさすひまもなく、手に持ったままでいること。また、その刀。特に、急いで駆けつけることの形容に用いる。
    1. [初出の実例]「北か西かとおっとり刀、我れ劣らじとぞ走りける」(出典:浄瑠璃・堀川波鼓(1706頃か)下)
    2. 「深更に及んで、宝蔵に何やら物音仕るゆゑ、ハッと存じて押取(オット)り刀(カタナ)にて駈けつけました所に」(出典:歌舞伎・毛抜(日本古典全書所収)(1742))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android