振立(読み)ふりたてる

精選版 日本国語大辞典 「振立」の意味・読み・例文・類語

ふり‐た・てる【振立】

〘他タ下一〙 ふりた・つ 〘他タ下二〙
① 勢いよく振り動かしながら立てる。ふりおこす。
古事記(712)上「亦伊都の高鞆を取り佩(お)ばして、弓腹振立(ふりたて)
② 高い声・音をたてる。声などをはりあげる。
古今(905‐914)夏・一五八「夏山にこひしき人や入りにけん声ふりたててなくほととぎす〈紀秋岑〉」
③ 勢いよく振る。大きく振る。
※宇津保(970‐999頃)祭の使「誦する声、高麗鈴をふりたつるに劣らず」
④ 茶を振りだしてたてる。
※俳諧・犬子集(1633)一六「つき上窓に出る日を待 ふりたつるこい茶の色のいかならん」

ふり‐た・つ【振立】

〘他タ四〙 勢いよく振る。また、声をはりあげる。
怪談牡丹燈籠(1884)〈三遊亭円朝二一「慄へ声を振立(フリタッ)て、『手前達は何だ。狼藉者』」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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