夏山(読み)ナツヤマ

デジタル大辞泉 「夏山」の意味・読み・例文・類語

なつ‐やま【夏山】

夏の、草木青々と茂った山。 夏》「―や京尽し飛ぶ鷺一つ/蕪村
夏の登山、また、その対象となる山。⇔冬山
[類語]山容山相青山翠黛すいたい翠巒すいらん冬山雪山銀嶺

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精選版 日本国語大辞典 「夏山」の意味・読み・例文・類語

なつ‐やま【夏山】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 夏季の山。樹木が青々と繁茂している山。夏峰。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「夏山の木末(こぬれ)の繁にほととぎす鳴きとよむなる声の遙けさ」(出典万葉集(8C後)八・一四九四)
  3. 夏季に、高い山頂などにある神社仏閣に参詣すること。
  4. 夏季の登山。また、夏季に登山の対象となる山。〔登山技術(1939)〕

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日本歴史地名大系 「夏山」の解説

夏山
なつさ

[現在地名]太地町太地

森浦もりうら湾を挟んである太地の飛地。「続風土記」は太地村の小名とし、「鷲ノ巣より北海湾を隔てゝ三十町許湯川の出埼にあり、人家二三軒あり、又弁財天ノ小社あり、礒際に岩穴あり、口広さ二間程高一間許内八九畳程の広さなり、両側石垣を築く五輪の墓あり、奥に口六尺余の穴あり、奥暗く深さ知るへからす、又弁財天社より三十間許向ひに石塔あり、宝徳四年の銘あり」と記す。

夏山は建暦三年(一二一三)和田合戦の後、太地和田氏の祖、和田義秀(朝比奈三郎)が安房国を経て、最初に着いた地で、この地にしばらく留まったとの伝えがある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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