化学辞典 第2版 「排煙処理」の解説
排煙処理
ハイエンショリ
flue gas disposition
石油などの燃焼排煙から,二酸化硫黄などの硫黄酸化物や窒素酸化物(NOx),ばいじんなどの有害物質を除去すること.ダイオキシン,ベンゼン,ホルムアルデヒドのような揮発性有機物(VOC)なども,近年あらたに除去対象物質となっている.硫黄酸化物を除去する脱硫処理は,石灰石スラリーやアルカリ溶液で洗浄する湿式法と,金属酸化物や石灰石粉末に化学吸収させる乾式法とに大別される.一方,窒素酸化物を除去する脱硝処理では,オゾン酸化による湿式法,酸化チタンなどの触媒存在下でアンモニアや一酸化炭素,炭化水素ガスなどの還元性物質を作用させ,窒素および水に分解する乾式法が知られている.すすなどの微小固体粒子からなるばいじんの除去法としては,電気集じん,濾過集じん,洗浄集じん,遠心力集じん法などが知られている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報