撓角法(読み)とうかくほう(その他表記)slope deflection method

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「撓角法」の意味・わかりやすい解説

撓角法
とうかくほう
slope deflection method

たわみ角法ともいう。変形法に属する不静定構造物の構造計算法。その方法は各部材部材角と節点回転角 (たわみ角) を未知数とし,材端応力と変形との関係式 (基本式) を使って,力の釣合い条件式 (節点方程式,層方程式) をつくり,これらを連立に解いて,未知数を算出し,ラーメン (部材が剛接合の骨組み) 各部の応力を知る。 1915年アメリカの W.ウィルソンと G.マニーとによって提案され,多くの研究を経て,高層多スパンの直線部材から成るラーメンの解法として重用された。その後 32年に H.クロスが簡単で実用的な固定モーメント法 (モーメント分配法) を発表してからは,あまり用いられなくなったが,その計算が代数的であるため,最近,電子計算機の普及により,利用価値が見直されつつある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む