新しい自由(読み)あたらしいじゆう(その他表記)New Freedom

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「新しい自由」の意味・わかりやすい解説

新しい自由
あたらしいじゆう
New Freedom

アメリカの第 28代大統領 W.ウィルソンの政策スローガン。 1912年の大統領選挙戦で初めて訴え,翌年同名の著書によって明らかにしたもの。特権的なトラストの存在はアメリカの伝統的な自由を阻害しているとし,連邦政府が積極的な役割を果して個人中小企業を助け,社会正義を実現すべきだという考え。 13年の連邦準備法や 14年の反トラスト法をはじめ,多く法案によって実現され,ニューディールのさきがけとなった。

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世界大百科事典(旧版)内の新しい自由の言及

【ウィルソン】より

…同年民主党から推されてニュージャージー州知事に当選,直接予選法,企業規制の強化,労災補償法などめざましい改革成果をあげ,全国的注目をあびた。12年民主党大統領候補となり,独占企業を抑えて人民の自由な機会を回復すると説く〈新しい自由New Freedom〉を掲げ,共和党の分裂に乗じて当選をはたした。大統領として強い指導力を発揮し,関税引下げ,連邦準備法(1913)による銀行制度の改革,クレートン法(1914)と連邦取引委員会法(1914)による独占規制,労働者・農民の保護など世紀初頭からの改革の動きを集大成した。…

※「新しい自由」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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