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新ポスティングシステム しんぽすてぃんぐしすてむ

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知恵蔵2015の解説

新ポスティングシステム

プロ野球の日米間で2013年11月に成立した新しいポスティングシステム
今までのポスティングシステムは、フリーエージェント権を持たない日本のプロ野球選手が、米国メジャーリーグ(MLB)へ移籍を希望し、所属球団がそれを認めた場合、MLB球団が日本の所属球団から移籍の交渉権を入札で獲得する制度で、1998年に導入された。
これまでに、A.ケサダ、イチロー石井一久、R.ラミーレス、大塚晶則中村紀洋、森慎二、松坂大輔、岩村明憲、井川慶、西岡剛、青木宣親ダルビッシュ有の13人がポスティングシステムによってMLBへ移籍している。このうち、ダルビッシュ有は過去最高の入札額約5170万ドル(当時・約39億8千万円)でテキサス・レンジャーズへ移籍した。
このポスティングシステムは98年の調印以降、2年ごとに更新されてきたが、2011年、ダルビッシュ有らの落札額が高騰したことなどから、12年6月にMLB側がポスティングシステムを含む「日米間選手契約に関する協定」を破棄。その後、日米間で見直しの議論がもたれたが交渉は難航し、12年12月15日に期限切れとなった。
13年10月、日本球団が獲得する金額を入札額1位と2位の中間とする案でほぼ合意に達したものの、日本プロ野球選手会が難色を示したことから最終決定に至らず、その後、MLB側もこの案を取り下げて修正案を提出すると発表したため、交渉は白紙に戻った。
11月下旬、ニューヨークで、改めて新制度について交渉が行われ、その後も日米双方で電話などを通じた交渉が続けられた結果、12月17日(米国時間16日)、2千万ドル(約20億円)を上限に日本の所属球団が譲渡金を設定し、選手は、その入札額に応じた全てのMLB球団と30日間交渉できる制度で合意、即日発効した。
この制度は、移籍選手にとっては複数球団との交渉が可能になるメリットがある一方、譲渡金が抑えられる点においてはMLB球団に有利、日本球団には不利になるという指摘もある。13年、24勝0敗の成績を上げた田中将大投手(東北楽天ゴールデンイーグルス)がポスティングシステムによるMLB移籍を希望し、これを容認した球団は12月25日、田中投手の移籍手続きを日本野球機構(NPB)に申請。NPBは同日、MLB側に通知した。14年1月、田中投手はニューヨーク・ヤンキースと7年総額1億5500万ドル(約161億)の契約で合意した。

(葛西奈津子  フリーランスライター / 2013年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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