新世帯(読み)サラゼタイ

デジタル大辞泉 「新世帯」の意味・読み・例文・類語

さら‐ぜたい【新世帯】

新しく持った世帯新所帯
「―より、年月次第に長者となり」〈浮・永代蔵・五〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「新世帯」の意味・読み・例文・類語

さら‐せたい【新世帯】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「さらぜたい」とも ) 新しく持った家庭。あらじょたい。しんしょたい。さらじょたい。
    1. [初出の実例]「見わたせば花よ紅葉よおたい櫃 浦のとまやのさら世態也」(出典:俳諧・大坂独吟集(1675)上)

あら‐ぜたい【新世帯】

  1. 〘 名詞 〙あらじょたい(新所帯)
    1. [初出の実例]「よくなことじゃが極楽のはちすとやらのあらぜたい」(出典:富本・菜種裳(新夕霧)(1798))

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世界大百科事典(旧版)内の新世帯の言及

【徳田秋声】より

…短編《藪かうじ》(1896),長編《雲のゆくへ》(1900)などでやや世評を得たものの,その地味で暗い作風ゆえに,同門の鏡花や小栗風葉ほどの人気はなかった。しかし1903年の紅葉の死去から日露戦争後にかけて自然主義文学が台頭するに及んで,その冷徹な客観描写はしだいに彫琢の度を加え,中編《新世帯(あらじよたい)》(1908)を経て,夫人はまの前歴に取材した《足迹(あしあと)》(1910),彼女との結婚と紅葉の死の前後を私小説風に描いた《黴(かび)》(1911)を発表,文壇的地位を確立した。生田長江は彼を〈生れたる自然派〉と呼び,田山花袋は《足迹》を〈かよわい女のかげに広いライフが無限に展開されている〉と評している。…

※「新世帯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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