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新国立競技場 しんこくりつきょうぎじょう

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知恵蔵2015の解説

新国立競技場

2020年開催の東京オリンピックパラリンピックの主会場となる国立競技場。現在東京都新宿区にある国立霞ヶ丘陸上競技場を全面建て替えして建設する予定。開閉式ドーム屋根を備え、収容人数は8万人、コンサートなどのイベントにも利用できる計画。19年ラグビーワールドカップ日本大会の会場にもなる見通しで、15年秋着工、19年春完成の予定。
事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)は12年2月、1964年東京五輪で使用した国立競技場の全面建て替え計画を発表、同年にコンペを実施し、世界各国の建築家からデザインを募集した。新国立競技場には、明治神宮外苑の狭いスペースで立体的に多くの観客を収容、スポーツ以外の催しや災害時の緊急避難所としても活用し、環境にも配慮するという条件を提示した。当然、バリアフリーVIP席、駐車場などの充実も求められる。この結果、46件の応募があり、イラク出身で英国に事務所を置くザハ・ハディド氏のデザインが最優秀賞に決まった。
建設費は当初、1300億円と想定していたが、2013年9月の東京五輪招致を受けて改めて試算したところ、最大約3000億円まで膨らむ可能性があると分かった。流線形のアーチで屋根を支える斬新なデザインや、延べ床面積が12年ロンドン五輪主会場の3倍近い約29万平方メートルとなることなどが要因と考えられるため、政府は計画の縮小を検討した。この結果、ベースとなるデザインは生かすものの、通路の幅や柱を細くするなど周辺整備を見直し、総工費は1852億円になると公表、東京都に一部負担を求めている。
世界的建築家の槇文彦氏は計画の見直しを求める要望書を文部科学省と東京都に提出した。その中で建設予定地は風致地区であり歴史的経緯を無視したデザインであること、災害時に8万人を安全に誘導することは難しくオリンピック後の維持管理という点からも大規模スタジアムには問題があることなどから、床面積の縮小を図り、ロンドンなどに準じて一部を仮設のスタンドとすべきであると指摘している。

(若林朋子  ライター / 2013年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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