有り合せる(読み)アリアワセル

デジタル大辞泉 「有り合せる」の意味・読み・例文・類語

あり‐あわ・せる〔‐あはせる〕【有り合(わ)せる/在り合(わ)せる】

[動サ下一][文]ありあは・す[サ下二]
たまたまそこにある。「―・せた紙に書く」
ちょうどその場にいる。居あわせる。
「折節御前に、豊田隼人といふ大目付―・せ」〈浮・伝来記・三〉

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精選版 日本国語大辞典 「有り合せる」の意味・読み・例文・類語

あり‐あわ・せる‥あはせる【有合】

  1. 〘 自動詞 サ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]ありあは・す 〘 自動詞 サ行下二段活用 〙
  2. ものがちょうどよくその場にある。たまたまそこにある。持ち合わせる。
    1. [初出の実例]「幸(さいわひ)遣銀(つかひぎん)は有合す」(出典浮世草子好色五人女(1686)二)
  3. 人が折よくその場に居あわす。たまたまその場に居る。また、行き合わせる。
    1. [初出の実例]「折ふし、御ぜんに豊田隼人(はやと)と云(い)ふ大目付有合(アリアハ)せ」(出典:浮世草子・武道伝来記(1687)三)

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