木作・木造(読み)きづくり

精選版 日本国語大辞典 「木作・木造」の意味・読み・例文・類語

き‐づくり【木作・木造】

〘名〙
大工、きこりなどが木材をいろいろな形に削ること。
左経記‐長和五年(1016)四月七日「巳剋始造宮木作、或所以搏比曾等作始、或所以柱虹梁之」
② 木材を用いて作ったもの。木造(もくぞう)のもの。石造などに対していう。
徒然草(1331頃)一九五「木造の地蔵を田の中の水におしひたして」
役者論語(1776)耳塵集「木作(キツク)りの名人が、松にてもあれ、さまざまに枝をねぢたはめ」

こ‐づくり【木作・木造】

〘名〙 大きな材木用途に従って切ったり削ったりすること。きづくり。木取り
小右記‐寛仁三年(1019)七月一七日「被丈六金色阿彌陁仏十躰、四天王〈略〉、従昨始木作

こ‐づく・る【木作・木造】

〘他ラ四〙 それぞれの用途に従って、大きな材木を必要な大きさ、形に切ったり削ったりする。製材する。木取る。
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「木をとり出でて、割りこづくる響きに」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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