木津温泉
きつおんせん
[現在地名]網野町字木津
江戸時代の和田上野村の小字岩坪付近にあった温泉。泉質炭酸泉、湯温摂氏約三三度。
天平年間(七二九―七四九)当地に悪疫が流行していた時、行基が温泉を発見、里人に浴治療法を教えたと伝える。
文化六年(一八〇九)木津和田上野分庄屋・岡田分庄屋連名で宮津藩宛に報告した文書(加茂川区岡田区共有文書)に、木津には温泉の湧出する場所が二ヵ所あり、およそ二五、六年前、下和田の者が七、八尺ばかり掘ったところ、湧湯の勢い強く砂利・砂を吹き上げたので、それ以上掘ることをやめ、そこに井戸側を入れた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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