最新 地学事典 「本匠変成岩」の解説
ほんじょうへんせいがん
本匠変成岩
Honjo metamorphic rock
大分県豊後大野市三重町南部の黒瀬川帯中に蛇紋岩メランジュ中のレンズ状ブロックとして分布する変成岩類。シルル系および他の地層群とは断層で接しているともみなされ,種々の程度の圧砕構造を示し著しく変質している場合が多い。主な岩石種はざくろ石-黒雲母片麻岩・角閃岩・ざくろ石角閃岩,ざくろ石-単斜輝石グラニュライトなどの高温型変成岩類である。苦鉄質グラニュライトのざくろ石はパイロープ・グロッシュラー成分に富み,周囲に減圧下で形成されたと考えられる直方輝石+斜長石(現在は緑泥石+アルバイトに変質)コロナが形成。泥質片麻岩および苦鉄質グラニュライトから約250Maの変成年代が得られ,後者の原岩となる火山弧火成活動による斑れい岩形成は,約450Maである。八代片麻岩・寺野変成岩に対比されるが,本変成岩地域では高圧型変成岩類は見いだされない。同類岩が宮崎県祇園山付近にも存在し,五ヵ瀬変成岩と呼ばれる。宮地貞憲ほか(1963)命名。参考文献:宮地貞憲ほか(1963) 九大教養研報,10号
執筆者:唐木田 芳文・小山内 康人
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

