東交民巷(読み)とうこうみんこう(英語表記)Dōng jiāo mín xiàng

改訂新版 世界大百科事典 「東交民巷」の意味・わかりやすい解説

東交民巷 (とうこうみんこう)
Dōng jiāo mín xiàng

中国,北京市,正陽門内の東の地域名。原名の東江米巷がなまって東交民巷と呼ばれるようになったという。第2次アヘン戦争以来,ここに置かれていた各国使館は1900年の義和団事変に際して義和団の攻撃目標となった。事変後に締結された北京議定書によって公使館区域がこの地に設定され,各国の護衛兵が駐劄(ちゆうさつ)することになる。ヨーロッパ風建築物のたち並ぶ東交民巷は列強による中国侵略の象徴的存在であり,その状況は1949年の中華人民共和国成立までつづいた。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の東交民巷の言及

【北京】より

…天安門広場は初め11haだったが,1959年に拡張されて40haとなり,ここを中心として幅35mの大道が東西に伸び,旧市内を突破して東は通州,西は石景山に通じている。広場の南東部はもと東交民巷(とうこうみんこう)といった一角で,1900年(光緒26)に公使館区域に指定され,中国の支配から独立した治外法権の地であったが,今日ではそのような過去の痕跡は一掃されてしまった。 旧市内の道路はもちろん改修され,市外に新設された公路(自動車路)と連結して交通網が整備された。…

※「東交民巷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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