東皐琴譜(読み)とうこうきんぷ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「東皐琴譜」の意味・わかりやすい解説

東皐琴譜
とうこうきんぷ

七弦琴 (→ ) の楽譜江戸時代の日本における中国琴学の祖,明僧東皐禅師心越が伝えた琴曲の譜で数種ある。最も古いのは,心越の門人杉浦琴川編の3冊5巻本 (1751~61) 。ほかに8巻本,琴川門下の小野田東川編の 16曲を収めたもの,刊本として1巻本 (1772) ,3巻本 (1827) などがある。『滄浪歌』『秋風辞』『南風歌』『陽関曲』などの比較的短い曲が多く収められている。

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世界大百科事典(旧版)内の東皐琴譜の言及

【琴】より

…1677年(延宝5)日本に渡来した明僧東皐(とうこう)禅師心越によって水戸光圀のもとで琴楽が再興され多数の琴士を生み,昭和の初めまで心越派の琴楽が存続した。心越派の琴譜は《東皐琴譜》として流布している。【三谷 陽子】。…

※「東皐琴譜」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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