板天神(読み)いたてんじん

精選版 日本国語大辞典 「板天神」の意味・読み・例文・類語

いた‐てんじん【板天神】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 板でつくった天神様の像。四角ばってしなやかでない人の姿や品物などにたとえる。
    1. [初出の実例]「板天神のいたの隙より〈似春〉」(出典:俳諧・山之端千句(1680)下)
    2. 「さりとはすまぬ顔して、作りつけの板天神の如し」(出典:浮世草子・傾城色三味線(1701)湊)
  3. 気むずかしい人。
    1. [初出の実例]「癪持(しゃくも)ちの板天神の企(くわだて)でござんすなり」(出典浄瑠璃・安倍宗任松浦簦(1737)五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android