楊布の狗(読み)ようふのいぬ

故事成語を知る辞典 「楊布の狗」の解説

楊布の狗

外見が変わったのを見て、別のものだと思い込むことのたとえ。

[由来] 「列子―説符」や「韓非子ぜいりん・下」に載っているエピソードから。紀元前四世紀、戦国時代の中国でのこと。思想家楊朱の弟、楊布が、あるとき、白い衣を着て外出しました。ところが、雨に降られたので、その衣を脱ぎ、黒い衣になって帰ってきました。すると、飼い犬が別人だと思って、吠えかかってきたのです。楊布が怒ってその犬をぶとうとすると、兄が止めて、「おまえだって、外に出かけた白い犬が黒くなって戻ってきたら、怪しいと思うはずだよ」と諭したということです。

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android