模範小説集(読み)モハンショウセツシュウ

デジタル大辞泉 「模範小説集」の意味・読み・例文・類語

もはんしょうせつしゅう〔モハンセウセツシフ〕【模範小説集】

原題、〈スペインNovelas ejemplaresセルバンテスの小説集。1613年刊。「犬の会話」「ジプシー娘」「寛大な恋人」など、全12作の教訓的な中・短編小説からなる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の模範小説集の言及

【セルバンテス】より

…彼は狂気の騎士ドン・キホーテを介して,熱にうかされていた英雄的な祖国と自身の高揚と挫折を描いたのであり,みずからの過去を否定すると同時に愛着を覚え,泣きながら笑ったのである。《ドン・キホーテ》に次いで重要なのは12の短編からなる《模範小説集Novelas ejemplares》(1613)である。セルバンテスはその序文で,〈わたしはスペイン語で初めて短編小説を書いた男だ〉と自負しているが,事実,それまでのイタリアの作品をそのまま引き写したようなものと違って独創的なものであり,なかでも《リンコネーテとコルタディーリョ》《ガラスの学士》《ジプシー娘》などは珠玉の作品である。…

※「模範小説集」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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