知恵蔵 「武藤嘉紀」の解説
武藤嘉紀
スピードとボディーバランスに優れ、ドリブル突破で攻め上がり攻撃に貢献するプレースタイルが評価されている。ポジションはフォワード、ミッドフィールダーで、日本代表にも選出されている。ユース時代はディフェンダーをこなしたこともある。2015年5月にFC東京からドイツ1部リーグのマインツへ完全移籍が決定し、同年7月上旬にはチームの練習に合流した。背番号は「9」。
4歳時にバディサッカークラブに入り、FC東京U-15深川、同U-18に所属し、慶應大学へ進学。大学在学中に、慶應義塾体育会ソッカー部として、全日本大学選抜に選出された。12年、13年には大学生でありながら、JFA・Jリーグ特別指定選手としてFC東京に登録、大学卒業後の14年にFC東京へ正式加入した。
14年9月に、キリンチャレンジカップに臨む日本代表に招集され、5日のウルグアイ戦で国際Aマッチ初出場し、ベネズエラ戦で初得点を決めた。同年にJリーグ優秀選手賞を受賞、ベストイレブンにも選ばれる。日本代表としては13試合に出場しており、獲得得点は1点(15年7月1日時点)。
サッカーインテリジェンス(戦術理解)に長けており、ドリブルだけでなく、コースを突いた地をはうようなシュートも持ち味。10代の頃にはミッドフィールダー、ディフェンダーを経験した点からも、オールラウンドプレーヤーとしての評価は高い。
マインツ移籍決定前には、英プレミアリーグのチェルシーなど欧州の名門クラブからオファーがあったが、出場機会が多いことを重視して移籍先を決めたという。契約期間は19年6月末までの4年契約で、契約延長のオプションが付いている。移籍金は非公表だが、約4億円(300万ユーロ)、年俸は1億5千万円とされる。15年7月4日には、慶應大学時代の同級生と結婚したことを発表した。
(若林朋子 ライター/2015年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報