池宮喜輝(読み)イケミヤ キキ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「池宮喜輝」の解説

池宮 喜輝
イケミヤ キキ


職業
歌三線演奏者(野村流)

本名
池宮城 喜輝

生年月日
明治19年 2月7日

出生地
那覇・久米村

経歴
久米三十六姓の名門鄭氏の末裔。明治42年我謝秀益に入門、琉球音楽を学ぶ。30歳で琉球音楽をレコード化。大正5年頃には声楽家として地位を確立する。13年野村流音楽協会の創設時に副会長に就任。同年、那覇市議会議員に当選。昭和4年には沖縄県議会議員に当選して政界でも活躍。11年日本民俗協会主催の日本青年館での芸能公演に参加。戦後池宮城から池宮に改姓し、川崎市で野村流の普及に努め、関東一円の沖縄芸能研究会を組織する。27年5代目の野村流音楽協会会長となり、38年に至る11年間その運営発展に大きく貢献。34年琉球政府文化財保護委員会の専門委員に任命される。この間29年に「三味線宝鑑」を出版、沖縄本島をはじめ、日本・北米・ハワイ・南米各地を行脚した際に、自身で鑑定した多くの三味線の名器を世に紹介した。また、琉球音楽ばかりでなく沖縄の史跡旧跡を踏査し、その保存修復にも功績を遺す。没後の57年沖縄市民会館の公園内に顕彰碑が建立される。

受賞
沖縄タイムス文化賞〔昭和36年〕,沖縄市名誉市民〔昭和41年〕

没年月日
昭和42年 7月22日 (1967年)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android