池田昌意(読み)いけだ・まさおき

朝日日本歴史人物事典 「池田昌意」の解説

池田昌意

生年生没年不詳
江戸前期の和算家,暦算家。はじめ古郡彦左衛門と称す。隅田江雲の弟子。江戸芝の西応寺の門前に住み,ここで塾を開いた。延宝2(1674)年に『数学乗除往来』を刊行。これに遺題49問をのせ,同書は遺題継承の第2系の端緒となった。暦術にもくわしく,門人渋川春海貞享暦は昌意の作ともいわれる(『荒木彦四郎村英先生之茶話』)。中西正好(中西流和算の祖)も門人のひとり。中国数学書を研究し,生活数学から変化しはじめた時代の人で,天元術(算木をならべて高次方程式を解く一種の器具代数)の理解にあと一歩のところに至っていた。

(佐藤健一)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「池田昌意」の解説

池田昌意 いけだ-まさおき

?-? 江戸時代前期の和算家,暦算家。
隅田江雲(すみだ-こううん)にまなび,江戸芝の西応寺門前で塾をひらく。寛文12年(1672)「数学乗除往来」を刊行。暦術にも通じ,宣明暦の誤りを発見した。門人に渋川春海(はるみ)。はじめ古郡之政(ふるごおり-ゆきまさ)。通称は彦左衛門。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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