ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「沿ドニエストル共和国」の意味・わかりやすい解説 沿ドニエストル共和国えんドニエストルきょうわこくTransdniestria ドネストル川東岸に位置する,モルドバ分離主義勢力の拠点。別名トランスドニエストル,トランスニストリア,プリドニエストロービエ。1990年に沿ドニエストル共和国として独立を宣言し,約 3500km2の地域をゆるやかに支配しているが,国際的には国家として承認されていない。国営銀行,通貨(ルーブル),税関,国旗,国歌を有する。この地域は歴史上,オスマン帝国,帝政ロシア,ウクライナ,ソビエト連邦の支配を受けてきた。中心都市はチラスポリ。モルドバの主要工業は沿ドニエストルに集中しており,沿ドニエストル当局は 2005年にモルドバへの電力供給を停止した。21世紀初めにはロシア軍の駐屯によりモルドバとロシアの緊張が高まった。(→モルドバ) 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by